「オメガ・メガエラ」読書っつーか漫画じゃん!!!……まあ良いではないか。全部読みました。Twitterに感想投げても良いんだけど、せっかくなのでこっちに残しておこうかなと。もともと、TwitterのTLでフォロワさんが激推ししていて。「こんなオメガバース見たことない」とね。それでちょっとどんなもんか気になって読み始めたら、まあ先が気になって気になって止まらなくて、最後まで読みました。タイトル通り「オメガバース」が題材になってます。「こんなの見たこと無い」と言われる所以は、オメガバース設定が、ただBLエロをやりやすくするためだけの舞台ではないということ。オメガバースの世界をレディースコミックが得意なベテランの漫画家が本気で考察し、構築し、それを舞台にした昼ドラサスペンス漫画……おそらくそんな感じ。まあ私もそこまでオメガバース作品に詳しいわけではないのでだいたい、攻めがアルファで。受けがオメガで。オメガがイヤよイヤよ言ってても、アルファが受けに手を出したくないと思っていても、発情期が来ちゃって本能に逆らえずがっつりやっちゃう。みたいなやつしか知らないんです。一次作品、商業BLなら良いけど二次創作でやられると攻め受けともに尊厳破壊を感じるので、程度によるけれど、正直なところ私はあまり好きでは無かったです。特性をねじ曲げられたキャラが可哀相で。重要なのはアルファ、オメガの男だけ。ベータ=モブであり、アルファ女やベータ女、オメガ女なんか存在しない。もう、男女要らなくない?アルファ、オメガだけで良いんじゃない?と思ったことも多々あります。でもこの漫画ではがっつり「女」性について扱ってます。アルファ女がどういうものか、ベータ女は、オメガ女は。BLだけじゃないぞ、ちゃんと女性についても描くぞという作者の拘りと意気込みを感じる。たぶん日本の戦前の状況がモデルになってると思うんですけど、オメガ性はまんま戦前の「女性」に相当していて、社会的には財産権無く、参政権無く、有能でも認められず……みたいな。そのせいで、「アルファをしのぐほど有能なベータやオメガ」が3~5人も出てきてしまうので、これはアルファが有能種でオメガが劣等種だという大前提が覆っているのでは?と思う事もあるけれども。後半から「アルファ至上主義とする政府、世論」が敵となっているせいで、人間関係のどろどろ愛憎劇は無くなって、全員で協力して支え合っていたので微笑ましかったです。BL要素は後半にちょっとあったけれども。男女カプもあるし、女女カプもあるし。主人公以外の登場人物がけっこうキャラが立っていて面白かったです。私のイチオシは、「アルファ男(おかまちゃん)×ベータ女(男勝り)with オメガ女」です。読めばわかる。読者のうち1/3はこのカプを応援してたんじゃないかな。そんなこんなで、オメガバース作品ではあるけれども、(ツッコミどころはありつつも)しっかり考察された世界だし、何よりストーリー展開が早くて飽きさせないので楽しめました。オメガバースが好きという人よりも、オメガバースなんかエロの道具でしょって忌避している人、直接的なエロよりも雰囲気エロが好きな人がおすすめ。逆に、オメガバースならガッツンガッツンとエロをするべき!!けだもののようにするべき!!本能を曝け出せ!!という人には勧めません。#読書 2024/08/05(Mon) 16:00:32
読書っつーか漫画じゃん!!!
……まあ良いではないか。
全部読みました。
Twitterに感想投げても良いんだけど、せっかくなのでこっちに残しておこうかなと。
もともと、TwitterのTLでフォロワさんが激推ししていて。
「こんなオメガバース見たことない」
とね。
それでちょっとどんなもんか気になって読み始めたら、まあ先が気になって気になって止まらなくて、最後まで読みました。
タイトル通り「オメガバース」が題材になってます。
「こんなの見たこと無い」と言われる所以は、オメガバース設定が、ただBLエロをやりやすくするためだけの舞台ではないということ。
オメガバースの世界をレディースコミックが得意なベテランの漫画家が本気で考察し、構築し、それを舞台にした昼ドラサスペンス漫画……おそらくそんな感じ。
まあ私もそこまでオメガバース作品に詳しいわけではないので
だいたい、攻めがアルファで。受けがオメガで。
オメガがイヤよイヤよ言ってても、アルファが受けに手を出したくないと思っていても、発情期が来ちゃって本能に逆らえずがっつりやっちゃう。
みたいなやつしか知らないんです。
一次作品、商業BLなら良いけど二次創作でやられると攻め受けともに尊厳破壊を感じるので、程度によるけれど、正直なところ私はあまり好きでは無かったです。特性をねじ曲げられたキャラが可哀相で。
重要なのはアルファ、オメガの男だけ。ベータ=モブであり、アルファ女やベータ女、オメガ女なんか存在しない。もう、男女要らなくない?アルファ、オメガだけで良いんじゃない?と思ったことも多々あります。
でもこの漫画ではがっつり「女」性について扱ってます。
アルファ女がどういうものか、ベータ女は、オメガ女は。
BLだけじゃないぞ、ちゃんと女性についても描くぞという作者の拘りと意気込みを感じる。
たぶん日本の戦前の状況がモデルになってると思うんですけど、オメガ性はまんま戦前の「女性」に相当していて、社会的には財産権無く、参政権無く、有能でも認められず……みたいな。
そのせいで、「アルファをしのぐほど有能なベータやオメガ」が3~5人も出てきてしまうので、これはアルファが有能種でオメガが劣等種だという大前提が覆っているのでは?と思う事もあるけれども。
後半から「アルファ至上主義とする政府、世論」が敵となっているせいで、人間関係のどろどろ愛憎劇は無くなって、全員で協力して支え合っていたので微笑ましかったです。
BL要素は後半にちょっとあったけれども。
男女カプもあるし、女女カプもあるし。
主人公以外の登場人物がけっこうキャラが立っていて面白かったです。
私のイチオシは、「アルファ男(おかまちゃん)×ベータ女(男勝り)with オメガ女」です。読めばわかる。読者のうち1/3はこのカプを応援してたんじゃないかな。
そんなこんなで、オメガバース作品ではあるけれども、(ツッコミどころはありつつも)しっかり考察された世界だし、何よりストーリー展開が早くて飽きさせないので楽しめました。
オメガバースが好きという人よりも、オメガバースなんかエロの道具でしょって忌避している人、直接的なエロよりも雰囲気エロが好きな人がおすすめ。
逆に、オメガバースならガッツンガッツンとエロをするべき!!けだもののようにするべき!!本能を曝け出せ!!という人には勧めません。
#読書